2024年6月に中古テスラを購入しました。我が家の2km圏内にテスラのスーパーチャージャーがあるので、充電環境には困らない為、躊躇なく購入することができました。通常、EV購入するためには充電環境を整えるために、結構な出費を覚悟しなくてはなりません。

ただ、やはり充電ステーションは急速充電で早いですが、費用面ではデメリットも多く、毎回スーパーチャージャーを使っていると、せっかくEVを導入した意味がなくなってしまいます。そこで、自宅にすぐに充電できるようにDIYで設置を行いました。

EVに興味がある方や、安価に充電環境をDIYで作りたいと思っている方には参考になるかと思います。

自宅への設置はウォールコネクター 一択

まず、日本に数ある充電器の中でも選択すべき商品は一つだけです。非常にシンプルな答えです。言わずと知れた電気自動車後進国の日本の会社で万能なEV充電器はありません。しかし、テスラのウォールコネクターはほぼ完成したモデルであり、非常に設置もしやすく、使いやすいです。他の住宅設備メーカーなどが販売しているモデルなどは比較にならないので、説明は省きます。補助金を除いても勝ち目はないでしょうから、充電設備は問答無用でテスラで良いでしょう。

SCに比べ充電が安い

スーパーチャージャーが3年や5年の無料の車は関係ないですが、やはり自宅充電だと安価な電気代となることが最大のメリットです。

自宅充電スーパーチャージャー
1kWh単価25円程度60〜90円程度
備考中部電力
スマートライフプラン
燃料費調整費・再エネ賦課金込み
条件により変動

購入がシンプル

テスラ公式サイトでは、2025年5月現在では、ウォールコネクターは2024年現在で3世代目となり、テスラなどのNACS方式の「ウォールコネクター 」と国産EVに向けた「J1772ウォールコネクター 」の2パターンしかありません。持っているEVにより、購入する充電器が異なるだけです。もし、異なる充電器規格の複数持ちの場合は「変換コネクタ」も用意しましょう。

また、海外での最新モデルはアダプタが充電器に内蔵されている「ユニバーサルウォールコネクター 」が販売されています。アマゾンやヤフオクなどで販売されていますので、EV複数所有している場合はこちらのモデルも使いやすいでしょう。

私は中古のテスラ車ということもあり、手放すことも視野に入れ充電器は中古で導入しました。第2世代でしたのでWiFi通信機能はありませんが、充電性能的にはすでに完成されていると思います。

設置費用 合計80,000円

  1. 充電器本体(中古) 約40,000円
  2. 5.5mm2-3Cケーブル30m 約30,000円
  3. 40Aブレーカーパナソニック分電盤用など 10,000円

※ PF管は以前購入したものを使用。

新品を購入するともう少し高いです。また、取り付けを依頼してもそれほど高くはならないでしょう。

テスラ用

国産車用(J1772タイプ)

兼用(ユニバーサルタイプ)

充電スピードが自由自在

ウォールコネクタとテスラ車の場合は、アプリ上で簡単に操作ができます。ウォールコネクタの設定上限のアンペア数まで1A単位で充電スピードを変更でき、バッテリーの何%まで充電するのかもクリックひとつです。

第2世代のウォールコネクターまでは設置時につまみで最大アンペア数を変えることができましたが、第3世代からはWiFiで接続してセットアップします。また、テスラアプリで充電速度や予約などができるため、非常に充電しやすくなっています。

ただし、分電盤のブレーカ容量と、分電盤から充電器までのケーブルの太さには注意しましょう。ケーブルの太さによって最大電流が決まっており、これを超過すると発熱や火災の危険性が出てきます。昨今はケーブルも非常に価格が上がっていますが、ケチケチして安くて細いケーブルで設置してしまうことがないように、余裕を持ったサイズを選びたいものです。

私は、40Aのブレーカと5.5mm2サイズのケーブルを選択しました。この場合の最大の電圧は44Aとなります。すると最大50A(最大40A)のブレーカを使っても大丈夫な計算です。最低でも2.6mmのケーブル、できれば5.5mm2以上を使うのが良いでしょう。

※ケーブルや電圧などはしっかりと調べてから施工してください。

ケーブルサイズ(3C)許容電圧対応ブレーカ最大電圧充電速度40kWh充電時間
2.0mm20A20A16A3.2kWh9.4時間
2.6mm27A30A24A4.8kWh6.3時間
5.5mm244A50A40A8.0kWh4.7時間
8.0mm254A60A48A9.6kWh3.8時間

操作性が◎

シンプルながら、アプリで充電開始時間や出発予定時間をいれることで充電時間をスケジュールできます。深夜電力割引プランを利用する場合は、開始時間を22:00などに設定しておけば、コネクタを挿してからすぐに充電が始まることがないので、運転終了後に挿し込んでおけば朝までには安い深夜電力で充電されているという感じです。

アプリで充電時間開始や終了時間をコントロールできます。

設置しやすい

テスラのウォールコネクターは世界中で使われているだけあり、設置マニュアルも充実しており、とても設置しやすいです。特に第3世代(現行バージョン)はWiFi経由でのセットアップとなるので、いちいち本体を開けて電圧設定を切り替えるとかの手間もなく非常にやりやすいです。

我が家では分電盤の空きがあったので、40Aブレーカー購入し、配線を床下を通して外壁側へ通し、外壁にビス留めしたウォールコネクターに配線をつなぎました。

デザインが◎

映えます。どんな住宅にも似合うホワイトパネルの充電設備で、パネルの色もオプションで購入すればプレート色を変更することができます。

ウォールコネクター導入後

電気代・ガソリン代の推移

シミュレーションはしていましたが、予定通りEV導入後はガソリン代が激減し、充電分の電気代が上昇となりました。

年月2024/52024/62024/72024/102024/11
電気代(円)4,6262,82911,13720,17920,453
ガソリン代(円)33,31433,85425,4739,53114,570
備考テスラ購入
※ 太陽光発電5.5kWh導入済み

勤務先の通勤交通費規定には注意

EVにすることで通勤交通費が激減してしまいました。こちらも想定はしていましたが、勤務先まで30kmあり月間10,000円程度の通勤交通費が支給されていました。しかし、EVに変更することで普通車のガソリン代という区分から電気自動車の区分へ変更となり、1/3程度に減りました。

せっかく電気でガソリン代を大幅に削減しても、通勤交通費が減っては意味ないと思いますよね。ただし、私はこのあとの転職、独立を見据えて会社に依存しない体質にしたかったのでEV導入に踏み切りました。転勤がない会社だったり、まだまだ会社を続ける方は通勤交通費の増減も加味してEV導入を決めましょう。

どう考えても安すぎるから、おそらくリーフの初期の頃の会社の規定じゃないかな・・・

太陽光発電での充電はムズカシイ

中古テスラのバッテリー容量は85kWhでしたので、5.5kWh程度の太陽光パネルでは充電するのに1日では無理です。しかも、太陽が出ている間は会社に行く時間ですから、週末だけ充電したとしても難しいです。太陽光発電ですべて充電を賄うことができれば、電気代もタダになるのですが、残念ながら大型バッテリーを積む車の充電すべては難しいでしょう。

また、たとえ充電を太陽光で賄ったとしても、こんどは家で使う電気代が余計にかかります。ということで、数ヶ月運用を試した結果、EVは深夜に全力で買電して充電するというパターンにしました。

ブレーカーが落ちないように気をつけて

我が家はガス電気併用住宅だったので、電力契約が5KVAという契約でした。これは100V線一本に対して50Aまで電気を使えますので、上手く使えば50A+50Aで100A程度まで使える計算ですが、どちらかの100V線が50Aを超えた時点で主幹ブレーカーが落ちてしまいます。スマートブレーカーなので、瞬電が発生しすぐに元どおりに戻りますが、エアコンやパソコンなどは電源がOFF状態となります。

深夜充電に変更してから、夏場のエアコン使用と被り、何度も深夜にブレーカーが落ち、いつの間にやら子供部屋が暑くなっているという状態が続きましたので、電力契約を変更することにしました。5KVA→10KVAにすることで、まったくブレーカーが落ちることがなくなり快適に充電できています。

トロトロ充電ならブレーカーは落ちない

すぐに電力契約は変えられないので、当面は充電速度を10Aなどに落としてトロトロ充電をしていた時期があります。10Aまで落とすと、100V1本あたりに5Aしか負荷がかからないので、残りの45Aにミーレ、エアコン2台、冷蔵庫やパソコンなどの通常の電力負荷がかかってもビクともしません。

ただし、トロトロ、トロトロしか充電できないので、通勤するとまた充電しなければなりません。充電コネクタを繋げるのも全く手間がないわけではなく、私は面倒臭いと感じますので、可能ならば契約容量を上げることを推奨します。もともとオール電化で10KVA契約ならば全くもんだいないでしょう。