中古ミーレでよく出会うエラー5選
海外製食洗機のミーレって、修理代がバカ高いんでしょ?と心配される方は多いはず。
確かに、修理費用は決して安くありません。とはいえ国産食洗機は10年も経てば部品供給が打ち切られて買い替え一択になりますが、海外製は20年近く修理しながら使い続けられます。慣れてしまえばむしろ安心、という見方もできるのです。
わが家ではこれまでにメルカリやヤフオクで中古ミーレを物色しまくり、合計4台を購入してきました。エラーとの遭遇回数なら誰にも負けない自信があります。今回はその中でも特に大きなトラブル5件を厳選してまとめました。
海外製食洗機の中ではミーレは情報量が比較的豊富で、検索すれば多くの不具合に答えがヒットします。それでも見つからないときは、ドイツ語でYouTubeを検索するのがおすすめ。かなりの確率で解決動画にたどり着けるので、ぜひ試してみてください。
保証切れ後は「まとめて修理」が鉄則
このあと5つのエラーを順に解説していきますが、保証期間内ならとにかくすぐにコールセンターへ電話するのが正解です。迷う理由は何ひとつありません。延長保証を有料で2年以上つけている方は、お金を払っているのですから当然修理を受ける権利があります。本記事を読むのは中断して、まず電話してください。
一方、保証が切れている場合は、緊急対応が必要なもの以外は不具合をある程度溜めてからまとめて修理依頼するのがおすすめです。意外なことにトラブルを抱えながらでも使い続けられるケースが多いので、2か所以上の不具合が出てから修理依頼すれば、出張費や作業費を節約できます。修理費の内訳は部品代より作業費のほうが大きいことがほとんどだからです。
それでは、5つのトラブルを順番に紹介していきましょう。
①センサーウォッシュが途中で停止するエラー
ミーレ食洗機のF14エラーへの対処法

食洗機が運転中に止まってしまうほど切ないことはありません。ミーレでの皿洗いは完全にお任せモードなので、どの工程で止まったか分からず最初からやり直しになりがちです。
逐一画面を見ているわけではないので、せめてどの工程で止まったかくらいは表示してほしいところ。庫内のニオイを嗅いでざっくり判定したところ、洗剤の香りが残っていたので、すすぎ前の段階で停止していたようでした。
F14はセンサーの不調が濃厚
洗浄プログラムを自動で最適化してくれる、ミーレ上級機種のセンサー機能が故障または不調になっているサインです。
排水経路を丁寧に清掃すれば直る場合もありますが、センサー本体が故障していたら交換以外に手はありません。とはいえ、わざわざセンサーを使った自動運転にこだわる必要はないので、50℃洗浄や75℃洗浄を手動で使い分けるだけでもミーレの寿命を延ばせます。

まずは説明書を確認し、コールセンターへ問い合わせ

今回はF14エラーで運転が途中停止しました。
FXX系のエラーは説明書に「技術的な問題が発生しています。ミーレコールセンターへご連絡ください」とだけ書かれており、ミーレの説明書はエラーへの対応指示が驚くほど大ざっぱです。海外では修理して長く使うのが文化なので、「困ったら気軽に呼んで」というスタンスなのでしょう。
ミーレコールセンターに電話すれば、まず初期対応として自分でできる確認方法を案内してくれます。
自分でできるメンテナンスを試す
ミーレコールセンターに電話したらその指示に従えばOKです。ここまでが通常ルートですが、海外サイトをのぞくともう少し踏み込んだ情報が手に入ります。
海外サイトで「miele service manual」を検索する
ユーザー向けマニュアルではなく、修理用のサービスマニュアルがダウンロードできます。日本語訳はないため、英語が苦手な方は翻訳サイト経由でご覧ください。
F14で検索すると「ヒーター圧力スイッチの不良」と表示されました。
F14が表示される場合
取水工程後に循環ポンプを作動させ、ヒーター圧力スイッチをチェックして、洗浄水に十分な圧力があるかを確認します。このためには加熱リレーが作動している必要があります。
F14エラーの原因:加熱ステップ中に、ヒーター圧力スイッチが記録されていないか、循環ポンプの水圧不足。
a.洗剤とリンス剤の投入を確認してください。
※過剰な泡の発生は、ヒーター圧力スイッチの不具合を発生させます。b.マシン内の正しい水位を確認してください。
c.フィルタに目詰まりがないか確認してください。
d.循環ポンプに欠陥があるかどうかを確認します。(業者メニュー)
Miele F1000 & 2000 DishWasher Service Manual
食洗機下部のフィルターを開けて点検
普段から定期的にやっているはずですが、ゴミが引っかかるフィルター部分を取り外し、大きな残菜などが詰まっていないか確認します。

逆止弁を取り外す
普段はほぼ触らない部分ですが、逆止弁も外します。少し力を加えて内側に押し込めば外れます。上下セット構造になっているので、下側のパーツも忘れずに取り出しましょう。

詰まったゴミを除去する
今回は魚の骨が詰まっていました。ゴミを取り除き、洗剤で清掃してから元の位置に戻します。

食洗機の奥側もしっかりチェック。今回は奥からシールが顔を出しました。

電源を入れて75℃プログラムで空運転
月1回は実施が推奨されている75℃の空運転を回しましょう。蓄積した油汚れを浮かせて庫内をきれいにしてくれます。「月1回の高温空回しメンテナンス」を続けるかどうかで、10年後の状態に明確な差が出てきます。
ステンレス部分は劣化しませんが、ゴムや樹脂部品はメンテナンス次第で寿命が大きく変わります。洗剤や油汚れを溜め込まないよう定期的に庫内洗浄を行い、ミーレを長く使い続けましょう。
別プログラムで動作確認
自分でできる対処をすべて試しても直らないときは、残念ながら修理を呼ぶしかありません。
ただし、センサー機能を使わないプログラムなら問題なく動く可能性があります。修理依頼の前にダメ元で試してみる価値はあります。
センサーウォッシュを避けて運用する裏技
センサー機能を使わないプログラムを選ぶ
センサーウォッシュやセンサーウォッシュジェントル以外なら、普通に動作することを確認しました。
- ノーマル55℃モード
- インテンシブ75℃モード
ミーレは自動判別で複数の洗浄方法を組み合わせて運転しますが、センサーを使わず固定された洗浄工程で動くモードも用意されています。普段はセンサーウォッシュにお任せでも、応急処置として手動でモード選択すれば問題なく使えます。途中停止しなくなれば、しばらくはこの運用で乗り切れます。
メンテナンス上級編:排水ホースの洗浄
排水ホース内部に異物が詰まっている可能性も否定できません。水栓の下側などに排水ホースが接続されていますが、構造はシンプルです。一度取り外して、内部に詰まりがないか確認してみましょう。
完全に直したいならコールセンターへ(修理費用は事例少なく不明)
ミーレは購入から2年間が標準保証期間で、その間は修理代がかかりません。さらに公式HPから延長保証を購入することも可能で、修理費だけでなく部品代まで無料になるため、延長保証の安心感はかなりのものです。
古い機種は部品在庫の有無が読めませんが、修理を希望する場合はミーレショップへ。それなりの金額は覚悟しておきましょう。私は数か所まとめて壊れるまで我慢して使い続ける派です。
②排水ホースの破損
中古ならではの給排水ホーストラブル
ある日、何気なく食洗機の床下をのぞいたところ、わずかに水で濡れているのを発見しました。これは大変、と給水ホース・排水ホースをチェックしたところ、原因は排水ホースに入った小さな切り込みからのわずかな水漏れでした。
中古品なので、搬送時にホースを傷つけてしまったようです。わが家はDIY設置で配管スペースがむき出しのため、すぐに状況を確認できました。漏れの量がごくわずかだったため、数日は気づかないまま使い続けていました。

よく見ると、ホースにカッターのような切り込みがわずかに入っていました。
国産食洗機と違い、海外製食洗機は排水をポンプで圧力をかけて押し出します。そのため排水時に一瞬「プシュッ」と小さな音とともに水が飛び散っていたのです。
応急処置でしのげるトラブル
防水テープを貼って簡易補修で対応しました。冒頭でも触れたとおり、急ぎでなければ、ほかの修理とまとめて依頼してOKな案件です。定期的に水漏れの再発と防水テープの劣化をチェックすれば問題ありません。ホース単体で注文できれば話は早いのですが、ミーレでは部品単体での販売はしていないようです。
③給水ホースの電磁弁の不良
給水できないトラブルは電磁弁を疑え
2台目に購入した中古ミーレは、給水できないトラブルでやってきました。
ミーレ食洗機は、電源OFF時や非運転時には電磁弁で給水を遮断し、必要なときだけ電磁弁を開いて給水する仕組みです。これにより万が一の水漏れを防止しています。給水ホースがマムシのように太く膨らんでいるのは、ホース先端に電磁弁が組み込まれているためです。

迷わずコールセンターへ電話
電磁弁が故障すると、水が一切供給されないためエラーが発生します。古い機種ではINLET/OUTLETエラーが点滅し、これでお手上げ状態です。
写真を見ればわかる通り、電磁弁の交換さえできれば直る話ですが、これも部品単体では入手不可。観念して修理依頼の電話をしましょう。
電磁弁の故障を見分ける方法
テスターで抵抗値を測れば故障の有無が判別できるとされています。1枚目は故障状態で、抵抗値がまったく出ません。2枚目は正常に抵抗値が反応しました。とはいえ、結局修理が必要なので参考程度ですね。


④リンス漏れですぐにリンスがなくなる
エラーは出ないが地味に出費がかさむトラブル
海外製食洗機のリンス剤は地味に高価なので、漏れが続くと結構な出費になります。しかもこの症状はエラー表示が出ないため、検索しても情報がほとんど見つかりません。
リンス剤は通常1回3mLずつ少量だけ使用されるため、満タンにすれば20日〜1か月は持つはずです。ところが漏れがあると3日で空になります。原因は、洗剤投入口に組み込まれているリンスタンクのパッキン不良か、内部バネのへたりです。
扉に取り付けられている洗剤投入口の裏側がこちら。プログラムの途中でフタをパカッと開けて洗剤を投入する機能と、リンスを3mLだけ滴下する役割を兼ねています。10年以上の耐久性を確保するため、シンプルで壊れにくい設計になっています。

左側の弾力のあるシリコンっぽいフタを、バネで押さえつける構造になっています。コイルが瞬間的に動くタイミングだけバネが緩み、リンスが排出される仕組みです。10年も経過すれば、いずれかの部品が経年劣化してくるのは避けられません。

対処法は「リンスを使わずに我慢」
リンスを使わない運転では、皿が水滴で濡れたままプログラムが終了することになります。とはいえ、陶器や凹凸の少ない平皿などは大きな問題が出ないことも多いです。
リンスを切ったまま、ほかの大きな修理案件と一緒に依頼するまで我慢する、というのもひとつの戦略です。洗い上がり自体に問題はなく、プラスチック容器は乾いたタオルで軽く拭きあげれば実用上は問題ありません。
「漏れているなら、その分多く入れておけばいいや」とリンスをドバドバ追加するのはNGです。プログラム実行中だけでなく常にじわじわ漏れ続けるので、ただただお金が無駄になります。完全に直すには、洗剤投入口ユニットの丸ごと交換が必要です。
⑤食洗機下部からの水漏れ
ホース起因以外で、食洗機本体の下から水漏れしている場合は高額修理を覚悟してください。パッキン交換だけで済むこともありますが、ポンプ周りのパッキンが原因だとポンプ丸ごと交換になります。
ミーレの水漏れ箇所を調査
子供に協力してもらい、鍋一杯の水を食洗機内に投入してもらいました。あっという間に底から漏れてくるほどポンプのパッキンが劣化していたのが分かります。
潔くコールセンターに依頼
支払い方法を事前に確認しておきましょう。それなりに高額な出費になります。とはいえ修理後は、該当部品に1年程度の保証が付与されるため、同じトラブルの再発を恐れる必要はありません。
シンプル構造ゆえ、修理後は長く安心
ミーレを背面から見ると分かるのですが、ポンプ2基と本体だけというシンプルきわまりない構造です。だからこそ修理が早く、直したあとは何年も安心して使い続けられるのです。「使い捨て前提」で進化を続ける国産家電とは設計思想がそもそも違います。
ポンプを丸ごと交換すれば、機能の大半は新品時の状態に戻ります。修理する価値は十分にあります。「新品に買い替えたい」という方はぜひ壊れたまま中古市場へ放出してください。私が買い取らせていただきます。

ミーレを長持ちさせる定番メンテナンスグッズ
定期的な庫内洗浄でトラブルを未然に防ぐ
ミーレ純正の庫内洗浄剤も発売されているので、定期的に使って常にきれいな状態をキープしましょう。
近所のスーパーで売っているクエン酸でも代用可能です。
海外製機器用ドライバーと水抜きスポイトはマスト
トルクスドライバーの20番と大型スポイトは、揃えておくと作業効率が段違いに上がります。
トルクスドライバーはこの20番1本でほぼすべてのネジに対応できるはずで、スポイトは庫内に残った水を素早く吸い出すのに重宝します。





