Looop電気を検討している方へ
※ 2023年4月に更新し、大幅に記事修正しました。
Looop電気は蓄電池とセットが鉄則
2022年に入り、電気代はうなぎ上りになってしまいました。2023年になっても沈静化する気配はなく、値上げのニュースばかりです。
そんな電気代をせめて基本料金だけでもゼロにして節約できないか?誰でもそんなことを考えたことがあるかと思います。
我が家の場合は、基本料金が、月額1487円なので、年間にすると、17,844円。削減できれば、結構大きいですね。10年間にすると、178,440円とさらに大きな金額になります。
そこで検討に上がるのは、基本料金ゼロのプランですが、間違っても安易に契約を乗り換えないでください。
30分毎の料金が変わる上級者向けプラン
2023年4月まで電力価格の高騰から新規の募集を停止していたLooop電気ですが、ようやく新規申し込みが再開されました。今までのプランとの最大の違いが「市場連動型」の電気プランです。
といっても、本当にわかりづらいプランです。
市場連動プランだから1円で電気が買えるのか?
結論は買えません。1kWhあたりに固定部分が入っているので、最安でも21円程度となります。
日本でも太陽光発電が増えており、日中の晴れの日は電気が有り余っている日が出てきました。逆に冬場の天気が悪い日などは電気が足りずに、節電要請が全国に出たりしています。需要と供給のバランスで電気代が異なるのは、もはや当たり前なのですが、そのバランスを取りつつ供給してくれているのが、電力会社です。だから基本料金を払います。
では、有り余っている時間帯の電気が 1kWhあたり1円で売っている場合、自宅で使った場合はいくらになるかを計算してみましょう。
市場連動プランの計算式(1kWh使用・1kWh=1円)
1kWhあたり1円の市場価格だったとしても、16.07円と3.45円は固定でかかりますので、約21円となります。当分の間は政府補助の割引が入りますので、期間限定で約13円。
- 基本料金0円
- 1kWh×1円(市場料金)÷(1-エリア損失率)×1.1(消費税相当)
- 1kWh×固定料金単価(中部電力だと16.07円)
- +3.45円(再生エネルギー賦課金)
- ▲7円(政府補助金)と長い式になります。
※エリア損失率は各地域毎に6.0%〜8.6%で設定されています。
参考までに過去のLooop電気の料金
これで基本料金なしは、安すぎますね。こんな時代もありました。
市場連動プランをオススメする方
2パターン考えられます。太陽光発電+蓄電池を設置してある家と、圧倒的に電力使用料が少ない家です。
太陽光発電+蓄電池
すでに発電等送電設備が家に設置されているようなものですから、足りない分を市場連動型で安い時間帯に仕入れることで、非常に安い電気代で抑えることができます。しかし、設備投資費用として300〜400万円ほど必要となりますので、15年程度稼働させる必要があります。
月間100kWh以下の節約している家
全く電気を使わないような家や、オフグリッドシステムを採用している家はこのプランでも大丈夫です。100kWh程度なら固定部分の料金が1,600円程度となりますので、たとえ市場連動での単価が高騰しても、影響が最小限に抑えられます。
ただ、一人暮らしや、共働きでもほぼ家にいない家庭、最新家電を導入していて、電気をあまり使わない家庭でも、この電気使用量では無理でしょう。電気なしでは、今の世の中は暮らしていけません。特に、大量に電力を使う家は、基本料金ゼロプランには向いていませんので、気をつけましょう。
楽天電気に乗り換えて失敗した過去
節約にならなかった基本料金ゼロプラン
我が家では、電力自由化になった際に、さっそく楽天電気に乗り換えた過去があります。しかし、結果は失敗に終わりました。
基本料金がゼロになる分、使った分の電気に対しての単価が上がるので、年間を通して計算し直すと、支払額が多くなってしまっていました。
理由は、家族が多く古い家電も多く使用しているため月間の電力使用量が想定以上に多いためでした。
乗り換え自体はめちゃめちゃ簡単で、スマホの契約会社変更より数段ラクです。クレジットカードさえあれば、会社と日付決めてポチポチするだけで出来ちゃいます。
再度、大手電気会社に戻る
電気代をシュミレーションする場合は、家族の成長と共に、家全体の電力使用量の推移を考えることが大切です。
我が家では、子供が3人とも保育園児だったときに、シュミレーションしていたので、子供が大きくなるにつれ、個室での時間が増え、パソコンや家電製品も増えていき、電気使用量も想定を超えて上がっていきました。
これが失敗の原因です。
そこで、1年も経過しないうちに夜間電力の安い、元々の大手電気会社に出戻りしたのです。
今では、子供が全員小学生以上となり電気代使用量も多くなりました。さらに今後のEVも見据え、テスラの蓄電池を導入しました。
基本料金ゼロの電気会社はLooop電気一択
2022年に入り、原油の輸入が厳しくなったことにより、電力の需給バランスが崩れ電気の仕入れ単価が高騰し、新規参入していた電気会社が次々に撤退していきました。
その結果、基本料金ゼロで運営している電気会社も減ってしまい、選択肢がほとんど無くなってしまいました。電気会社が儲からなければ運営を維持できないのは当然ですよね。
そんな中、加入を一時停止していたLooop電気がようやく再開。若干、電気代の単価は上がりましたが、使いようによっては許容範囲かと思います。大手電気会社も、毎月毎月上がっていて、2020年10月には大手10社の燃料費調整単価は上限に到達しました。年末には各社の燃料費上限が撤廃され、2023年冬の電気代は恐ろしいことになりそうです。
Looop電気は、比較的安定した経営
Looop電気は、他の新規参入の電力会社とどこが違うのかというと、2011年から「My発電キット」という太陽光発電システムの販売業者でした。圧倒的に安価で設置できる独自なシステムです。
その後に、電力販売会社に参入しているので、再生エネルギーを世に広めたいという理念の強さが違います。他の電力会社はおそらく電力自由化で儲かりそうだから参入してきたところが多いかと思います。なので、儲からずに赤字になったら早々と撤退していきました。
Loop電気は太陽光発電の設備を販売してから、電力の小売事業とともに、電力の買取も増やしていきました。ですので、2022年のウクライナ情勢が悪化した後に、電力の仕入れ単価が急騰した後も運営を持続できているのだと思います。
市場連動型の燃料費調整費には注意
現在は、基本料金がゼロで、使った電気使用量に対し、一定の単価で計算されています。既にLooop電気では市場連動型に切り替えていて、燃料費調整費が調達価格により上下します。
電力需要が逼迫するような、太陽光発電が機能できない日や夜間は、太陽光パネルで作った電力が仕入れられないので、電力の需要も高く、価格が上昇。逆に太陽光発電が機能する日は、電気が余ってしまい、電力が安くなる。この電力仕入れの平均値を取って毎月の価格が決まって行くので、必然的に夏場は高く、春・秋はリーズナブルにな価格に落ち着きます。
表面上の電力単価だけで契約を決めると、痛い目を見ますので、よく検討して電力会社を選びましょう。
結論
考えるのがめんどくさいような方は、大手電力会社から変更しないのが吉です。そして、燃料費調整費の上限がある旧プラン「従量電灯B」も検討の余地があります。
電力会社を変えるのは、リスクがありますが、今はあまり大きなリターンはありません。
しかし、電力消費が極端に少ない家庭や、蓄電池を導入して買電量が極端に少ない家庭は、電力会社の乗り換えを検討する価値は大いにあります。
電力会社の乗り換えのシュミレーションもありますので、気になる方は、まずはやってみましょう!