寒さ対策の両雄、内窓 vs 断熱ハニカムスクリーンを徹底比較
本当に高気密高断熱で建てた家ならそこまで気にする必要はないのですが、予算重視で性能にお金を回さなかった我が家は、いざ冬になってみるとあちこちに「寒い場所」がありました。最終的には2023年の「先進的窓リノベ補助金」を利用して内窓を一気に導入しましたが、それ以前にDIYで断熱内窓と断熱ハニカムスクリーンの両方を試しています。本記事では、両者を実際に使い比べたうえでのメリット・デメリットを正直にレビューします。
結論:迷ったら「断熱内窓」の圧勝
最初に結論からお伝えすると、体感性能・コストパフォーマンスともに「断熱内窓」の圧勝でした。私は1つ目の内窓を補助金なしで設置しましたが、それでも断熱効果と防音効果の両面でしっかり元が取れる手応えがありました。その数年後、内窓に対して補助金が出ることになったタイミングで、迷わず追加導入したほどです。
もちろん、高所の窓や見た目を重視したい場所など、内窓を取り付けづらいケースはあります。それでも、条件が許すなら基本は断熱内窓を選んでおけば間違いありません。
内窓を取り付けると、窓まわりの体感がガラッと変わります。

内窓を開けると、奥のアルミ樹脂複合サッシはキンキンに冷えています。1枚ガラスが間に挟まるだけで、これだけ表面温度に差が出るわけです。

ただし注意点として、気密性能はそれほど劇的には上がりません。内窓も既存窓も引き違いタイプで、しかも気密性能の弱い「戸先錠」を選んでしまったためです。


階段上の引き違い窓に「YKK プラマードU」をDIYで設置

我が家は階段上に採光用の大きな引き違い窓があり、冬になると窓で冷やされた空気が階段を伝って1階へと降りてくる、典型的な「コールドドラフト」状態でした。最初の内窓は、ここに設置しました。
現時点では「先進的窓リノベ補助金」が使えますので、まずはお近くのYKK APやLIXILの窓ショップに相談するのが正解です。ネット購入でのDIYは、補助金とのバランスを考えると上級者向けの選択肢になります。
「かんたん内窓本舗」で仕入れ
DIYで仕入れる場合、定価の50%程度で入手可能。ただし補助金を使えば実質半額〜それ以上の補助が出るので、現在は迷わず補助金一択です。
採寸は、窓枠の幅と高さをそれぞれ3か所ずつ計測し、いちばん短い寸法で発注するのが鉄則。我が家は大工さんの腕がよかったのか、ピッタリ1600mm×900mmで仕上がっていました。窓枠が大きく歪んでいるとサイズ合わせが厳しくなるので、歪みが大きい窓はDIYに向きません。
もう一つ要注意なのが窓枠の奥行き。クレセントが内窓に干渉したり、内窓の取り付け自体ができなかったりするので、奥行が浅いタイプの窓では発注前にしっかり確認してください。
必要な道具は電動ドリル1本だけ
枠とガラスは別々に届きます。窓枠に樹脂製の枠を電動ドリルでビス留めし、ガラスをカチッとはめ込めば終了。本当にこれだけのシンプルなDIYでした。
内窓1か所の費用は約45,000円
定価の半額とはいえ、消費税と送料を含めると約4.5万円。我が家には他にも引き違い窓が9か所あり、全部に内窓を入れると50万円超え。さすがに即決とはならず、当時は妻と話し合った末に「ここ1か所だけ」で打ち止めとしました。要は予算オーバーです。
「エアコンのパワープレイで耐えるしかないか……」と諦めていたところ、2023年に補助金が始まり、妻に相談するや即GO。すぐにほぼ全窓の追加発注に踏み切りました。当然ながら、家中の窓に内窓が入った後の快適性は別格です。
脱衣室の勝手口と窓には「断熱ハニカムスクリーン」を設置




断熱性は「中の中」――内窓には及ばない
ハニカムスクリーンは家自体の性能を底上げするものではないため、断熱性能は内窓に比べて控えめです。内窓が表面温度20℃前後を維持できるのに対して、ハニカムスクリーンは12〜14℃程度。数値で見ても明らかな差があります。
勝手口は内窓だと高すぎる
勝手口はサイズが大きく、内窓化しようとすると1か所で10万円コースに跳ね上がってしまいます。ですので、ここは内窓を諦めて断熱ハニカムスクリーンを選択。コストとのバランスでの妥協策です。
設置の難易度は内窓より高い
内窓と比較すると、断熱ハニカムスクリーンの設置難易度はかなり高めです。通常のハニカムスクリーンなら難しくないのですが、断熱タイプは左右にスリット入りの樹脂製サイドレールが付属します。このサイドレールがハニカム部分に食い込む構造で、左右の隙間を物理的に塞ぐことで断熱性能を上げる仕組みです。
勝手口に取り付ける関係で作業性が悪く、しかも左右バランスよくスクリーンが昇降するように調整する必要があり、ここが地味に難所です。
もう1つの懸念が耐久性。子どもがハニカム部分に突っ込んだ拍子にハニカム構造が潰れることがあるので、通路や動線上に設置する場合は「10年程度の使い切り」と割り切った方が現実的です。

断熱ハニカムスクリーンの実力は?
左右はサイドレールでしっかり塞がれていますが、上下の隙間は完全には塞がれていません。そのため時間が経つにつれて、上下から冷気が漏れてきます。とくに勝手口の下端は、目視では隙間が見えなくても冷気が床に滞留してジワジワと冷やしてくる傾向がはっきり感じられました。
とはいえ、全体的にはかなりの冷気をブロックしてくれます。さすがハニカム構造、サイド方向の遮断はほぼ完璧です。

一方、ハニカムスクリーン下部は明確な弱点。冷気がじわっと漏れ出してくるのが、サーモグラフィー上でもはっきり見えます。

ハニカムスクリーン2か所の費用は約52,000円
- 勝手口(W715mm×H2000mm):約36,000円
- 滑出窓(W600mm×H500mm):約16,000円
同サイズで断熱内窓と比較すると、おおむね半額程度。コストでは確かに有利ですが、その分性能と耐久性は内窓に一歩譲る、という関係です。
購入サイトとスクリーンメーカーについて
購入はネット販売のカーテン専門「松装」さんを利用しました。見積もり対応のスピードが速く、配送も迅速で、ネット完結のオーダーメイド系としては安心して任せられました。
我が家ではリビングにもロールスクリーンを導入しており、そのボールチェーンの操作性が非常に良かったため、今回もSEIKIさんのハニカムサーモスクリーン(ボールチェーンタイプ)を選びました。
毎日使う場所のスクリーンは、性能スペックよりも「操作性」を優先する方が満足度が高いと感じています。何度も触る機構なので、ストレスのなさが効いてきます。
断熱内窓と断熱ハニカムスクリーンの「共通点」
どちらも気密性能は劇的には上がらない
内窓は戸先錠タイプを選んでしまったため、引き違いの宿命である隙間風を完全には防げていません。断熱ハニカムスクリーンも上下の隙間は塞ぎ切れず、気密性能の改善はほぼ無しに近いです。
あえてもう一度内窓を選び直せるなら、戸先錠ではなく気密性重視のクレセント錠にしたいところ。ここは少しだけ後悔しているポイントです。

サイズ間違いの発注は完全に自己責任
どちらの製品にも共通する最大の注意点が、事前のミリ単位の採寸です。
DIYで発注する場合、サイズを誤って購入したら全て自己責任。返品・交換は基本的に効きません。
施工費を浮かせて大幅にコストダウンできるのがDIYの魅力ですが、採寸ミスや発注ミスが怖い方は、無理をせずにリフォーム業者へ一括依頼するのが安全です。
問い合わせのレスポンスはどちらも◎
かんたん内窓本舗・松装ともに、相談メールへの返信スピードは速く、見積もり対応もスムーズでした。見積もりが届いてから、もう一度採寸し直して取り付け可否を最終確認する――この一手間を踏むだけで、発注ミスのリスクは大きく減らせます。
断熱内窓と断熱ハニカムスクリーン、それぞれの長所と弱点を踏まえて、ご家庭に合った組み合わせを選んでみてください。ぜひ参考になれば嬉しいです。





