キッチンの足元が特に冷たい場合は配管貫通部を確認すべし
暖房をつけているはずなのに、キッチンに立つと足元からゾクゾクする冷気を感じる。スリッパを履いても、厚手の靴下を履いても解決しない——その冷え、実は「床下の隙間」が原因かもしれません。
とくにシンク下や食洗機の配管周りは、目に見えない「空気の通り道」になりがちなポイント。今回は、ホームセンターやネットで手に入る材料を使って、DIYでキッチンの断熱・気密を劇的に改善する方法を解説します。冷え性の家族や、冬の家事を少しでも楽にしたい方はぜひご覧ください。
キッチンの床下には配管がギッシリ
「足元がスースーするな〜」と感じたので、キッチンのパネルを開けて食洗機の配管を見てみました。すると、強風の日ということもあって、床下から冷た〜い空気がスーッと流れ込んでくる。よく見ると、床上からは大きな穴がドリルで開けてあり、ガバガバのまま。さらに床下から見ても、くり抜いた断熱材の周りには何の処理もされていない状態でした。
完全なる断熱・気密欠損です。キッチンで隠れているとはいえ、これでは足元が冷えるのも当然。とくにキッチンは換気扇をよく使うため室内が負圧になり、この穴から大量の冷えた外気を室内に取り込み、足元を冷やしているわけです。
よく見ると断熱材も足りていない部分があり、なかなか酷い状態でした。



床上と床下からリカバリーしよう
床上からはシーリング(コーキング)
エアコン用パテでも穴を簡易的に塞いで気密欠損を補修できますが、パテはそもそも気密部材ではありません。経年劣化が少なく、長期的に気密を保ってくれるシーリング材を使いましょう。キッチン下は見えない場所なので、仕上がりが多少汚くてもまったく問題なし。テクニックも不要です。換気扇を強風にして手をかざしても風が入ってこないくらい、たっぷりとシーリングするのがコツ。

床下からはウレタンスプレーか気密テープ処理
ウレタンスプレーは、簡単そうに見えて意外と難易度が高いです。床下から上に向かって吹き付けるので、服や顔・手に液剤がかかると、なかなか取れません。髪に飛び散るリスクもあることを念頭に置いてください。私としては、作業性の面でも仕上がりの面でも気密テープを推奨します。
YouTubeやXなどではウレタンスプレーが多用されている印象ですが、それは入手難易度がウレタンスプレーの方が低いから。気密テープは1個単位で買うと割高で、種類も多く購入のハードルが高いのが実情です。私が推奨する「光洋化学 エースクロス011」もホームセンターには置いていないことが多く、ネットショップでまとめ買いしてしまうのがオススメです。
気密テープは、普通のガムテープや養生テープと違い、粘着力が格段に高く10年以上長持ちする素材でできています。若干伸びる性質もあり、床下から気密テープで隙間を塞げば、床上のシーリングとの相乗効果で大きな効果が期待できます。


ウレタンスプレーと気密テープ、どちらが隙間がなさそうでしょうか? 一目瞭然ですね。
※第一弾ではウレタンスプレーで処理し、第二弾で断熱材を4.5cm上貼りした上から気密テープ処理しています。
キッチンの気密欠損に使った部材と購入方法
気密テープ(光洋化学 エースクロス011)
本命はこれ。粘着力・耐久性ともに優秀で、住宅性能マニアの間では定番の気密テープです。ホームセンターでは見つけにくいので、ネットでまとめ買い推奨。
360度可能な吹き付けウレタンスプレー(Sista M5250)
上向き作業もOKな「360度使用可能」タイプ。床下のように姿勢が自由に取れない場所では、これでないと作業になりません。
シリコンシーラント
仕上げは見えない場所なので、シーリング・コーキング材ならなんでもOK。ガンタイプにしておけば安価ですし、今後のDIYでも何かと使えます。
バックアップ材
貫通部の穴が大きい場合は、シーリング前にバックアップ材を詰めて隙間を埋めてからシールします。シーリング材の節約にもなって一石二鳥。
断熱・気密欠損は、かけた時間の分だけ確実に成果があがる地味なDIY。一気にやろうとせず、コツコツと少しずつリカバリーしていきましょう。





