基礎断熱の断熱・気密の強化

暖房をつけて室内を暖かくすると、スイッチからの隙間風って気になりますよね。

脱衣室の暖房中にスイッチを触ったらスースーするので、サーモグラフィーで見てみました。

隙間風がクッキリでますね。

選択の乾燥のために30℃まで室温を上げると、コンセントの隙間から冷たい空気が出て来ます。

我が家は、基本的には床断熱ですが、浴室と脱衣室のみは基礎断熱となっています。

しかし、基礎断熱の施工がとても甘く、断熱材の効果が全く発揮できていませんでした。

これは工事後の電気屋さんや水道屋さんが甘いのか、担当がいないのか、よくわかりませんが、とにかく基礎断熱なのに基礎内が寒かったです。

床断熱のスペックを検証

我が家は浴室と脱衣室が北東角にあるため、外気面が2面あり比較的冷えやすい基礎断熱です。

床下は結構あったかいんです。

外気側 熱貫流率 0.48

断熱材が6.5cm入っていますので、かなりの断熱性能となっています。

床裏側 熱貫流率 0.70

断熱材は2cmしかはいっていないので、床裏側は寒さに弱いスペックとなります。ただし、床裏側は外気ほど冷えないため、温暖地域では外気側を強化した方が、効率は良いように思えます。

ただ、もはや2cmの断熱材を少し購入するくらいなら、外気側と合わせて6.5cmの断熱材にしてくれても値段はたいして変わらない気がします。

断熱・気密リカバリー

基礎貫通スリーブ+床面

床面・貫通部のビフォー

まるまると外とつながっていますね・・・奥側の浴室のパイプはTOTOさんの設置なので、しっかりとパイプが覆われて気密化されています。床面は外壁から数十cmは断熱材を回り込んでコンクリから冷気が伝わります。

基礎断熱なので、床断熱は不要ですが、外壁の断熱材近くを貫通させていますので、若干の冷気が入り込みそうです。

ここが一番の冷気の流入口となっていました。基礎内の貫通部分。きっちり収まっているようで、結構な隙間風が来ます。

床面・貫通部のアフター

主に床断熱で使用したスタイロフォームやネオマなどの部材を使用しましたのでツギハギだらけです(笑)

壁面は45mmの断熱材を2重にしています。ポイントは床面から床下ギリギリまできっちりと断熱材で覆い、隙間をふさぐことでしょうか。外壁面側は外壁側から気密シートを使えないので室内側で気密を最大限行う必要があります。

逆に室内側は床下断熱側(外側)で気密シートを貼ったので、室内への空気流入を防いでいるので簡易にしています。床下と外気では温度も全然違うので、室内側は断熱材も2重にはしていません。外気側に断熱材の部材を全振りしました。

貫通部は吹き付けウレタンを隙間に向かって数回吹きかけて気密と断熱を強化しています。建築中に気密測定をしていれば発見できることなので、建築中ならばウレタンスプレーをやってくれると思いますが、すでに引き渡して数年経過しているので、自分でDIYリカバリーしています。

基礎断熱リカバリー後は、サーモグラフィーカメラでみても全く問題なしでした。床面も地下を経由して冷たさが回って来ますので、壁面から1m程度は断熱材を引いた方が良いようです。我が家は7地域なので標準ではやりすぎなんでしょうね。余った断熱材をカットして敷き込んでいます。

対策後の数値検証と概算費用

外気側 熱貫流率 0.38(大幅改善)

1.26倍の断熱性能になったことになりますが、そもそも断熱性能を引き出し切れていないことが寒い原因でした。ここは気密欠損を先に直した方が良いですね。

床裏側 熱貫流率 0.70(7地域は不要と判断)

床裏側の基礎断熱は強化しないことにしました。サーモグラフィーで見てもそれほど冷気を感じませんので、7地域はやはり冬場でも相当有利であり、施工しにくいこともあったので、後回しにしています。

  1. スプレー式の発泡ウレタン ¥2,000
  2. 床用の4cm硬質ウレタンフォーム1枚 ¥2,000→ 後に床断熱のあまりを使用
  3. パイプ用の配管隙間用パテ ¥500 → 後にコーキングに変更 ¥1,000
  4. 室内外温湿度計 ¥2,500 → 後にスイッチボット温湿度計に変更 ¥1,500

浴室の基礎断熱ってよく見たら、壁伝いに浴室全周と脱衣室の浴室側の壁、天井、2Fの一部分の床までつながっており、基礎断熱の大切さを改めて感じます。もし、自宅の浴室まわりのスイッチやコンセントからヒンヤリとした空気が出ていたら、基礎断熱の中をのぞいてみましょう。案外簡単に断熱リカバリーができます。