【光熱費節約DIY】床暖房のガス代・電気代を劇的に下げる!「配管断熱」完全ガイド
「床暖房は快適だけど、冬場の光熱費が怖い……」 そんな悩みを抱えていませんか?
実は、床暖房の熱は、足元に届く前に床下で大量に逃げてしまっている可能性があります。特に、配管が冷たい外気にさらされている床下断熱の家では、そのロスは深刻です。
この記事では、ホームセンターで手に入る安価な材料を使い、たった1万円程度の費用で床暖房の効率を劇的に向上させる「配管断熱DIY」の方法を徹底解説します。
1. なぜ「配管断熱」が必要なのか?
建築学会の研究でも実証された効果
2015年の日本建築学会の研究でも報告されていますが、冬場の床下温度は外気温と同じく0℃近くまで下がることがあります。 温水床暖房は、ボイラーで温めたお湯(約40〜60℃)を床下の配管を通じて循環させています。もし、この配管の断熱が不十分だと、せっかく温めた熱が冷たい床下空間にどんどん逃げていってしまいます(放熱ロス)。
あなたの家は大丈夫?効果が出やすい家の特徴
特に効果が高いのは、以下の条件に当てはまる家です。
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床下断熱の家: 基礎断熱ではないため、床下空間が外気の影響を強く受けます。
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ガス温水式床暖房: ヒートポンプ式(エコキュートなど)に比べて高温のお湯を使うため、放熱ロスも大きくなりがちです。
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配管の断熱が薄い: 多くの住宅では、配管は薄い保温材で軽く覆われているだけです。
配管断熱の仕組みを解説

我が家の床暖房システムは、リンナイ製の従来型です。すでに十分な断熱材で配管が包まれている家もありますが、多くの場合、配管は断熱材で軽く覆われている程度です。そのため、凍結防止などの配管断熱カバーを配管の上から簡単に巻き付けることで、熱を配管内に閉じ込めることができます。これにより、放熱を床断熱パネルのみで行うようにし、暖房効率を向上させます。
2. DIYで実践!配管断熱の具体的な手順
我が家のリンナイ製ガス温水床暖房を例に、具体的な施工方法を紹介します。基本は「既存の配管の上から、さらに断熱材を巻き付ける」だけです。
準備するもの:必須アイテム
- 配管用断熱カバー(保温チューブ):
- 重要! 必ず事前に床下に潜り、既存配管の外径を正確に測ってください。目測で買うと失敗します(経験談)。保温チューブの内径と合うものを購入しましょう。
- おすすめは、作業性が良く安価な発泡ポリエチレン製の保温チューブです。
- アルミホイル(オプション):
- 断熱カバーを巻く前に、配管にアルミホイルを巻き付けると、輻射熱を反射して保温効果がさらに高まると言われています。ひと手間ですがおすすめです。
- 気密テープ・結束バンド:
- 断熱カバーを固定したり、隙間を塞いだりするために使用します。
- 汚れても良い服装・装備:
- 長袖長ズボン、軍手、マスク、ヘッドライトは必須です。
保温チューブ
作業性 ◎ コスト ◎ 断熱性 △
施工手順のステップ
- 床下へ潜入:
- 点検口から床下に入ります。狭くて暗いので注意してください。
- 配管の確認・清掃:
- 床暖房の配管(行き・戻りの2本ペアになっていることが多い)を探し、ホコリなどを軽く拭き取ります。
- (オプション)アルミホイル巻き:
- 配管全体にアルミホイルを隙間なく巻き付けます。
- 断熱カバーの装着:
- アルミホイルの上から、用意した断熱カバーを被せます。切れ込みが入っているタイプが施工しやすいです。
- 固定と隙間埋め:
- カバーの継ぎ目や切れ込みを気密テープでしっかりと塞ぎます。結束バンドで数カ所固定するとズレません。
- 重要ポイントの処理:
- 床貫通部: 配管が床上に上がっていく穴の周りは、特に熱が逃げやすい場所です。断熱材の切れ端や気密テープを使い、隙間なく徹底的に塞ぎましょう。

我が家ではくり抜かれていましたので、ここも断熱材と気密テープをつかって補修をしました。

水道などの配管貫通部は念入りに気密処理

3. DIYの効果とまとめ
放熱温度が約15℃低下!
施工前、サーモグラフィーで確認すると配管表面からは40℃以上の熱が放熱されていました。しかし、断熱DIY後は25℃程度まで表面温度が低下。 これは、熱が配管内にしっかりと閉じ込められ、無駄な放熱が抑えられている証拠です。

まとめ:賢く節約して快適な冬を
床下に潜るというハードルはありますが、材料費は約1万円、作業もシンプルです。この手間で、冬の間中ずっと発生していた「見えない熱ロス」をカットできるなら、やる価値は十分にあります。
ぜひ、次の週末は床下冒険に出かけて、快適でエコな床暖房ライフを手に入れてください!
※注意※ DIYは自己責任で行ってください。床下作業は危険を伴う場合もあります。無理せず、安全第一で作業してください。



